CL(クリエイティブラーニング)をシェアする

 

2020年大学入試改革とそれに伴う学習指導要領の改訂作業が進むにつれ、「浅いアクティブラーニング」と「深いアクティブラーニング」、「LOT(Lower order Thinking)」と「HOT(Higher order Thinking」の違いが少しずつ論じられるようになってきました。

また、まず知識があって思考するなどのような従来のアクティブラーニングでは、AI(人工知能)を中心とするイノベーションが創発する新しい仕事に対応できる人材を生み出すことができないという認識も広まってきました。

さらに、世界の混迷の根本原因である経済格差、それに伴う教育格差を払拭するには、可能な限り新しい学びの機会を設定するという20世紀末にブレア―クリントン以来の教育改革では間に合わない。だから、すべての子どもたちに新しい学びの機会が用意されるには、学校や専門の教師が担当するだけではなく、違う新しい教育システムの考案が必要だという認識も生まれはじめています。

それは、Web上で広がっている「大規模公開オンライン講座」が大学を中心として行われていることにも表れています。非営利のWebの教育サービスサイト「カーンアカデミー」なども同じです。

しかしながら、この流れは、まだまだ20世紀型教育の延長上にあり、オンライン上で教える教わる関係が継続しています。教材や問いはオンラインの向こうの教師が提供するのです。もちろん、最近では、Web上で相互通行的な授業も行われています。アクティブラーニングの手法を取り入れています。それでも、まだまだ教師と生徒が共に学ぶというプログラムにはなっていません。

どうも、21世紀型教育の機会は提供するけれど、その機会をゲットするかどうかは自己責任ということになっているような気がするのです。そこで、当研究所では、すべての地球市民がグローバルゴールズ(昨年国連が採択したグローバルイシューのカテゴリー)などを創造的に問題解決するプログラムを作成したり運営したりできるようになるにはいかにして可能かを考えることにしました。

今のところ、このプログラムの創出・運営する機会を<クリエイティブラーニング(以降CL)>と呼び、このCLを教師ばかりが創出運営するのではなく、起業家も親も大学生も高校生も、もちろん1人ひとりの子どもも互いに才能を引き出すオポチュニティーを創り出すCL(クリエイティブラーニング)を自分で創出・活用できるようにしたいと考えています。

兄弟、家庭、友人同士、学校、企業、ガバナンス、コミュニティ、クラウドネットワークなどあらゆるシーンでCL(クリエイティブラーニング)を共に行えれば、無限のイノベーションのヒントが生まれてくるはずです。それを、子供たちが、未来においてビジネスモデルに展開できるかどうかも、互いに学べるというところまで展開していけるCL(クリエイティブラーニング)にしていと思っています。すべての地球市民が才能、技術、寛容という3Tを生み出すクリエイティブクラスになれるように、CLをいっしょに考え、実行していきましょう。