Mei Hommaさんの教育リポート

イベントのお知らせ ポップアップライブラリー -Invisible Mothers-

Back and Forth Collectiveという、私が関わっているコレクティブで短期間のライブラリー兼展覧会イベントを開催することになったのでお知らせします。期間中はアーティストや研究者が選んだ、ジェンダーや女性に関する本を手にとって読むことができ、またドローイングなどの小作品も展示します。 「ポップアップライブラリー -Invisible Mothers-」

あいちトリエンナーレ2016より

今月23日まで開催のあいちトリエンナーレ2016を先週末見に行ってきた。

写真家や映像人類学者である港千尋氏が芸術監督を務めた今回のトリエンナーレ「虹のキャラヴァンサライ 創造する人間の旅」は、創造しながら旅(キャラヴァン)を続ける人間がテーマとなっており、また人間以外の動物や生物との関わりも重要な要素になっている。個人的には視覚的に楽しめる作品だけではなく、ポリティカルなテーマを持った映像作品などが多く見られたので充実した時間を過ごせたのだが、北海道や沖縄、または他国の地域を紹介する際に起こり得る“自分たちとは別の民族”といったような視点を未だ持っているような気がしてしまった。しかしそういったバイアスを忘れさせるパワフルな作品もあったので、ここで2つ紹介したい。おそらく意識的にこの2作品は旧明治屋ビル会場内に隣同士で展示されていた。

インドネシアの先駆的フェミニスト カルティニ

先日、横浜美術館にて開催されている展覧会『BODY / PLAY / POLITICS』の関連イベントであるシンポジウム「波紋-日本、マレーシア、インドネシア美術の20世紀」を見に行った。そのうちのセッションの一つ「1950年代以降のマレーシア、インドネシアにおけるフェミニズム運動-アーティストの視点から」では同展示出品作家でもあるマレーシア人の女性アーティストYee i-lann(イー・イラン)氏がインドネシアにおけるフェミニズム運動についてプレゼンテーションを行った。同氏は東南アジアの民間伝承による女性の幽霊を現代女性とつなげた映像インスタレーションを同展覧会にて展示している。

Yee i-lann氏は、インドネシアでは従来農業を通して女性の伝統的な役割があったこと、それがオランダ統治時代にプランテーションが導入されmonocropping(単一栽培)になったことで彼女たちの役割が変わってしまったことをまず説明し、その後で具体的な女性運動家の例を挙げ、1965年に起きたクーデター、9月30日事件の際に排除されたゲルワニの活動に話をつなげていった。これらの詳細を述べるのは省くが、Yee i-lann氏も話に触れていたインドネシアの代表的な女性運動家といえば、オランダ統治時代にプリプミ(原住民)の中で最も高い役職であったブパティの娘カルティニ(1878〜1904)である。

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